何でも海外で絶賛された本だそうで、ヒッピーのバイブルだったそうな。
そのせいか、日本人の僕は少し違和感を覚えた。ただ、確かに本書には人に訴える何かがあるとは思う。
一般のかもめのように餌を求めのうのうと生きていくか、それともかもめのジョナサンのように、鳥として、最も速く飛ぶことを追い求めるか―多くの人がきっとかもめの話としてではなく、自身を投影させて、自分の人生はどうか?―と思ったのではないだろうか。
ただ、実際にはそんな単純ではないし、ひとつをとり、他全てを捨てていくなどなかなか出来ないだろう。
また、解説の五木寛之さんが述べているように、「食」がそんなに卑下する存在だといえるのかといった疑問もある。ともわれ、吹っ切れない何か、もやもや感を抱いている人にとってはいい刺激になるかもしれない。