フロネシス-プラチナ社会がやってくる!-

「フロネシス-プラチナ社会がやってくる!-」を読了。
タイトルだけみると、何の本か想像出来ませんが高齢化社会についての本になります。
以下、興味深いと思ったところなどをメモ。

  • 生産労働人口が激減、高齢者が4割を占める→生産労働人口という概念自体が意味をなさなくなっていく。女性の社会進出増、高齢者の労働者増で補填する
  • 日本の高齢化が急速に進むが、同時に近い将来全世界的に高齢化が進む見込み→日本に高齢化ビジネスの先行者メリットが生じる、ビジネスチャンスが生じる
  • 世帯別消費で増加するのは高齢者のみ→高齢者の増加と年金、介護給付の増大が原因と思われる。ここが日本経済に強い影響を及ぼしてくる
  • 高齢者の使いたいと思っている金額から現在の支出額を引いた額(未充足需要)が2015年時点で約4兆円→現状は消費できていない、高齢者が望むサービス、商品には潜在的な需要が強く存在することが伺える
  • 介護施設サービスは現行の利用率と仮定してもサービス需要は5兆円に達する
  • まとめると、これからの高齢者は高度経済成長を経た世代である為、貯金もあり、元気であることから、65歳以上になっても、”働きたい”、”お金があまっていて使いたい”、”でも将来がちょっと不安(息子世代含めて)”というような心理状況になっているのかなと。この本を読んでいてユニークだなと思ったのは、高齢化社会&労働生産人口激減→消費減&将来が不安というような捉え方ではなく、全世界的に高齢化を迎えるのだから、日本が課題先進国になりうるのだというところかな。言われてみればそうか、と確かに思うのだけど、気づけていなかったところではある。不思議なのは、最も高齢化が進んでいるであろう(ある意味課題先進国の最先端ですよ)地方にいるにも関わらず、そういった捉え方が全くできなかったところがちょっと引っかかると言えばひっかかる。何でだろうね?現状、課題に適切に対処しきれているわけではないからか、どうにも未来がばら色に描けない。その引っかかる何かが何なのかがわからない。

    三菱総研の総合未来読本 Phronesis『フロネシス』〈04〉「プラチナ社会」がやってくる! (フロネシス 4)

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