中小企業の経理DXにおける諸問題について

2023年から2024年にかけて取り組まなければいけないインボイス制度の対応と電子帳簿保存法の対応、いわゆる経理DXについて実務的な対応を踏まえて思うままにつらつらと書いてみます。
まず結論ですが中小企業の経理DXは簡単にはできません。
いくつか主だった理由はあるのですが実務で携わった印象でいうと大きく2つ要因があるように思います。

一つ目はよくある話ですが費用対効果の問題です。
インボイス制度も電子帳簿保存法も大企業であればシステム導入やIT化を推し進める上での費用対効果をそれなりに見込みやすいのですが、企業規模が小さい企業であればあるほどさほど費用対効果が見込めません。
そもそも企業規模に見合った使い勝手のいいシステムの選定や構築が出来るかどうかといった観点からも経理DXの難しさはかなりあります。
正直な話、アナログのままの方が経費的にも時間効率的にも有用という見方も十分出来得るため、経営サイドがデジタル化、DX化を主体的に進めるくらいでないとなかなか進みがたいところがあるように思います。

次に社内人員の問題です。経理DXを推進する上で最大の問題といってもよいのですが、まず中小企業において、経理とシステム両方の見識があり、会社の経理実務を踏まえた上でシステムの選定からカスタマイズ、運用までを網羅的に出来る人が基本的に存在しません。
特に今回施行されるインボイス制度や電子帳簿保存法はどちらもこれからの経理実務に直接影響してくる大きな改正でもあり、経理実務の見識が深い人で且つシステムへの理解がある人材が細部にわたって対応することが非常に求められる制度改定であり、中小企業においては経理実務(具体的に会計処理や記帳業務など)を内製化出来ているかどうかが経理DXが出来るかどうかの一つの判断基準になってくるのではないかと思います。
会計事務所などに丸投げしている企業であれば、システム導入を進めるメリットも薄いですし、特段経理DXなどに取り組む必要性はないように思います(※それはそれで今までと何も変わりませんが・・)。
本当は会計事務所自体が企業と連携してDX化を推進できればよいのですが、中小零細の会計事務所に個別企業の経理DXをコンサルしてもらうというのは敷居が高いと思いますし、システム会社ではないのでそこを求めるのは少し筋違いなのかと。。
とはいえ、DX化や法改正の潮流を見ても、明らかに経理財務や会計事務所に求められる役割は変わってきており、年々システム寄りの見識が求められるようになってきていると感じます。

改正電子帳簿保存法とインボイス制度対策のための 経理DXのトリセツ
改正電子帳簿保存法とインボイス制度対策のための 経理DXのトリセツ

Posted with Buyer at 2023.05.24
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児玉 尚彦,上野 一也

日本能率協会マネジメントセンター

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中小企業のM&Aにおける諸問題について

お久しぶりです。
職業柄、中小企業のM&Aに携わる機会があり、肌感覚で感じている課題、現状より中小企業のM&Aを推し進める施策について思うままについて書いてみます。

①希望価格が折り合わない、希望条件が妥当ではない
非上場の株価については上場企業と異なり、明確にはないので、もともと妥当な価格を設定すること自体、難しさがあるというところもあります。
言ってみれば、売り手と買い手の希望価格が妥結に至れば極論ですがどういう価格設定であってもM&Aが成立する可能性があるというところが悩ましいところなのではないかと思います。
そのため、価格設定において、売り手と買い手、そして仲介業者と3者の思惑がほぼすり合わせられるかどうかが中小企業のM&Aの成約条件の一つといっても過言ではありません。

まず初めに売り手側にありがちな諸問題について書いてみます。
正直、売り手側の諸問題は非常に多岐にわたるのですが、最も多いところとしては会計税務知識の浅さから会社の価値を妥当な価格で経営者が捉えていないことが挙げられます。
もちろん、高い価格で売却したい思いはわからないでもないのですが、会社の財務や収益性を鑑みても首をかしげるような希望価格を掲げている会社を時より見かけます。
もし本当にM&Aによる事業承継を考えているのであれば、その段階で金融機関であったり、顧問税理士、会計士など様々なところに株価の算定を依頼し、専門家から見たおおよその自社の株価を客観的につかむことがとても重要です。

そういった段階を経ずに直接仲介業者に話をしても、その仲介業者のモラル次第ではありますが、時にはべらぼうに高い売却価格の可能性をほのめかしたりされることもありますし、そもそも買い手側からの提示価格が妥当かどうかの判断もつき難いと思います。

M&A仲介事業者は売り手、買い手から株価に応じて手数料をもらう商売である為、必然的に株価の交渉においては様々な思惑が入り込みやすいため、決して鵜吞みにせず、経営者として客観的な株価をもとに希望価格をどこに据え置くかはM&Aを成立するうえでとても重要です。

先に述べたようにべらぼうに高い希望価格であったり、個人的に都合の良すぎる条件設定の記載がなれている譲渡企業についてはいつまでたってもM&Aの成立はなされていないのが大半であることを踏まえると、M&Aにあたって客観的に株価を把握する機会を設ける仕組みを作ることはとても重要ではないかと感じます。
現状は株価の算定については金融機関やコンサルティング会社、顧問税理士、会計士に個別に経営者が依頼するか次第ですが、今後は非上場の株価算定についても何らかの仕組みや制度を設ける事も一つではないかと思います。

そうすることでより中小企業のM&Aの成立が進みやすくなるかと思いますし、売り手、買い手、そして仲介業者における価格設定における諸問題をスムーズに解決できるのではないかと思います。

②シナジー効果のある中小M&Aマッチングが簡単なようで難しい
これは非常に難しい問題なのですが、中小M&Aにおいて、譲渡企業、譲受企業においても、ベストなマッチング、組み合わせを見出し難いという問題があります。

まず大企業と比べて、中小企業の場合は財務的にも事業的にもさして優位性があるわけではなく、ほとんどが地域特性や利権、人間関係など複雑ながら大企業ではまずありえない要素が事業において多大な影響を与えていることもままある為、シナジー効果のあるマッチングを見出しがたいということがあります。
一言でいうと、さして事業における特徴や優位性がないため、そもそもM&Aするまでにも至らないというか・・。

また、これまで仲介業者からの提案においても、譲渡企業、譲受企業の事業内容や業界への理解が非常に欠けているケースが多々見受けられました。それゆえ、M&Aの提案を持ち掛けたとしても、売り手側、買い手側どちらにとっても将来的な方向性や価格以外のメリットを見出しがたく、これではどう頑張っても成約に繋がらないな・・と感じることもありました。仲介業者が特定の業界や事業への見識の深い方が携わってもらうことが理想ですが、現状出来ていないことを鑑みても今後も難しいのではないかと思います。
難しい問題ですが、より価格以外のメリットなどを享受出来得るようなマッチングの仕組みやM&A事例の集約がより求められると思います。
日本企業は意思決定において、前例や事例を参考にするところもありますし、事例の集約を進めながらも、仲介業者以外のプレーヤー、例えば、地方の金融機関、証券会社、コンサルティング会社など業界や事業の見識の深いプレーヤーの参入もあってもよいかもしれません。。結局、仲介業者となんら変わらない可能性もありますが(笑)
もしくはAIやシステムなどによるM&Aマッチングというのも今後の方向性としてはありかもしれません。

以前どこかの専門家が話したように、国内企業においては中長期的に人口減少、若年層の激減が生じる事を踏まえた時に企業の合併、統合による合理化は避けられません。とりわけ中小企業は未だに非効率な仕事の進め方がはびこっていることを踏まえると更なるM&Aは避けられないですし、国家としても推し進めるべきと考えます。

以上、つらつらと書いてみましたがこれから少しずつ更新していきます。

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2021年の抱負

Happy New Year

謹んで新年のご挨拶を申し上げます。
2020年は大きな節目となる一年でした。
コロナ禍という社会構造が激変する最中で、プレッシャーを抱えつつも大きなことを成し遂げることができ、ようやく自分がここにいる価値を創り出せたかなと。。
もちろん、今回の意思決定が正解かどうかはこれから次第ではありますが、
2021年は”更なる仕組化×合理化”に取り組む一年にしたいと思います!

①コミュニケーション活性化の仕組みを作る
昨年からスタートしているところではありますが、情報共有のシステムの入れ替えを検討しております。
十数年くらい手付かずな案件で良くも悪くも旧態依然になっており、形骸化が著しいため、もう少し情報共有しやすいシステムを導入し、コミュニケーション活性化&効率化したいと思っております。

②システムの更新
同じく昨年からスタートしている案件ですが、システムの更新を検討中です。システム案件なので私が携わらる機会は限られていますが、会計回りの判断が求められるかと思いますが、問題が生じないよう取り組めたらと思っています。また、会計全般を把握することで、より効率化できるところがないかも含めて精査していけたらと思っています。

③研修体系、マニュアルの整備
何度か抱負として掲げたところでもあるのですが、整備できておりません。
業態的に非常に難しい課題ですし、今絶対に手を付けなければいけない項目とは言い難いですが、中長期を見据えた時にはどこかで手を付けなければいけない項目ではあります。
非常に重い課題ですが、1~3年目に限った研修体系、マニュアルの整備など絞ってとりまとめられたらなと。
そうすることで、出来不出来の差を少しでも解消することと、早期戦力化につなげられたらなと。

④継続的な知識の獲得と実践
書籍については、マネジメント、会計税務、採用、経営計画、M&A、PMI、DXなど効率化、コスト削減、与信管理。労務管理、賃金体系、人事制度、年金などを幅広く読んでいきたいと思います。昨年はなんだかんだで50冊程度を読めたので、今年は年間60冊程度を目標。本で得た知識を都度実務に活かすことを念頭に置きつつ、取り組みたいと思います。
その他、引き続き総務経理、労務関連、経営関連の雑誌を定期的に購読していきたいと思います。また、関連するセミナーなどにも積極的に出席したいと思います。

それと今年は今一度、会計税務(退職給付、税効果、株価評価、M&A、グループ会計税務等)を今一度じっくり勉強しようかなと。こちらは日々、喫茶に通うことで学習時間を強制的に確保していきたいと思います(1日1時間程度)。

⑤健康管理
今年は3か月間程度絞り込んだうえで、本格的な筋トレに挑戦します!
筋肉質な体作りを目指すことで、太りやすい体質を改善したいと思います。

⑥ブログの更新
ここ数年は大幅に更新が停滞しておりますが、少し時間をとって最低月1本でも更新していけたらなと。
主に会計税務をメインに様々更新していきます。

⑦プライベートの充実
昨年は温泉巡りしたりと自分で言うのもなんですが、比較的プライベートが充実していたように思います。引き続き、余暇をただだらだら過ごすことなく、積極的に日々動き回りたいと思います。その結果が巡り巡って、よい出会いがあれば・・と思います。
以上、大小さまざまな目標を掲げましたが、定期的に進捗確認することで、確実に実行するべく動きまくる一年にしたいと思います!

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2020年の振り返り

R25 cafe 04

お久しぶりです。
久々の更新となりますがいかがお過ごしでしょうか?
2020年はコロナ禍に見舞われた一年ということで、かつて人類が経験したことがないであろうパンデミックに翻弄された日々が続きました。
そんななかここ数年は種まきの日々が続きましたが、2020年はコロナ禍にも関わらず、大きな一手、二手を打つことができました。そういう意味でいうと、120%以上の出来といっても差し支えないかもしれません。
ということで、さっそく2020年を振り返りたいと思います。

①仕組みを作る→90%
2019年からスタートした案件でしたが、足掛け一年のプロジェクトという割にはリスケが続き、最終的な成果物はしっかりとしたものになった印象はあるものの、直前まで右往左往したりと非常に大変なプロジェクトではありました。。
個人的には前回も触れていますが、プロジェクトマネジメントスキルであったり、コンサルを体よくまとめる力量が足りないな・・と痛感した日々ではありました(その他に様々言いたいところはあるものの・・)。
それでも実際に新たな仕組みがスタートして半年間以上経過した後でみると、なんだかんだで
以前よりはシンプルかつわかりやすい仕組みへ移行できたと思いますし、従前の仕組みで指摘されていた不平等感や不満のある部分を是正出来たと思いますし、新たな仕組みについては概ね満足に足りうる成果物になったのかなと思います。今後も細かい微修正など求められるかと思いますが、様々吟味しながらよりよいものにしていけたらなと。
※内容的に外部に口外する代物ではない為、ややふやけた内容にしております・・。

②投資→100%
内容的に外部に口外する代物ではありませんが、非常に大きな投資案件を半年間ほど手掛ける機会を頂きました。個人的にはここまで大きな案件は初めてでしたし、細かいミスはありましたが、どうにかこうにかほどよい着地点にたどり着きました。本案件はコロナ禍での進行ということもあり、久々にプレッシャーを感じた日々でした。。
その分やりがいもありましたし、今まで経験してきた業務をフル回転してやりとげたという意味では非常に達成感のある日々でした。。2020年は本案件がすべてといっても過言ではないくらいですが、まだまだ投資に伴う効果は見えておりません。ここらへんの今後の進捗だったり、かじ取りをどうするかが今後最も大事な部分ではあるとは思いますので、引き続き様々動けたらと思います。

③マネジメントスキルの獲得と強化→30%
現状、個人プレーヤー気質から抜け出せておらず、人を動かす力が欠けている・・と実感することがまだまだ多いです。1on1ミーティングの実施や目標管理も行いましたが、取り組んではいるものの、何か腑に落ちない点、至らない点を自分自身で感じてしまっているところがあります。。
きっと相手にも伝わっていると思います。。
このマネジメントスキルの獲得、強化は先に上げた目標を遂行する上で最も求められる部分でもありますので、引き続き、個々人の性格や特徴をつかみ、より動いてもらうためにどういうアプローチをとるべきか試行錯誤していけたらと思います。

④継続的な知識の獲得と実践→70%
書籍については、人事制度、報酬体系、経営計画、採用、M&A、PMI、コスト削減など幅広く読むことが出来たと思います。なんだかんだで50冊程度を読めましたので、ほぼ目標達成といっても差し支えないのではないかと思います。本で得た知識を実務に活かすことも出来ましたし、自己鍛錬の一年だったかなと。
一方で、セミナーなどの座学はほぼ出席できませんでした。自習等で抑えられている方かとは思いますが、引き続き総務経理、労務関連、経営関連の雑誌を定期的に購読していきたいと思います。また、関連するセミナーなどにも積極的に出席したいと思います。

最後に、会計税務の学習(退職給付、税効果、株価評価、M&A、グループ会計税務等)についてですが、日によってばらつきはあるものの、1日1時間程度は喫茶店で学習時間は儲けられたので(後半はしりすぼみでしたが・・)、まずまず継続的な知識の獲得と実践が出来た1年だったのではないかと思います。

⑤健康管理→70%
体重キープといきたいところでしたが、コロナ禍ということもあり、トレーニングの時間が取れない日々が続いたことと、食事制限も以前よりもやや緩くなってしまったこともあり、少しだけリバウンドしてしまいました。。まだまだ健康体ですし、問題ない範囲ですが、もう少し食事制限をきつめに、そして家トレ含め少しずつトレーニングの機会を増やしていきたいです。

⑥プライベートの充実→??
コロナ禍ということもあり、ほぼ何もできませんでした。正直、2020年は前半はほぼ仕事に時間を費やしたこともあり、プライベートの充実は皆無です。

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2019年の振り返り

2019年も種まき種まきの一年でした。
まだまだ種まきは終わっておりませんが、大分形が整ってきたのではないかと思います。
ということで、さっそく2019年を振り返りたいと思います。

①仕組みを作る→30%
新たな仕組みを作る日々でしたが、スケジュール通りにはいかず、リスケリスケの日々が続き、非常に中途半端な出来にとどまった一年だったと思います。
改めて、プロジェクトマネジメントのスキルであったり、コンサルを体よくまとめる力量に欠けていることを痛感した毎日でした。。
とはいえ、どうにかこうにかある程度の形はおぼろげながら出来つつあるものの、もうちょっとうまくスケジュール管理できたかなとも思いますし、もう少しぐいぐいこちらの方で率先して動く必要があったかと思います。
成果物の出来がどれだけかはこれから問われるところでもあるので、引き続きよいよいものにするべく取り組んでいけたらなと思います。

②新卒採用と育成体制の構築→40%
新卒採用については今期プレゼン内容を見直し,色々手なおしをかけました。
それもあってか、今年は思った以上に学生の食いつきがよかったように感じましたし、実際にプレゼンを受け、当社に応募してきた学生も何名かおり、手ごたえを感じました。
現状、母集団の形成はまだまだ出来ていないという悩みはありますが、
ひとまず何となく興味を持ってきてくれた学生を引き寄せる術は作り出せたかな・・・と思っています。
母集団の形成についてはインターンシップの実施や大学職員などのキーマンとの人間関係強化に取り組みましたが、タイミングが遅かったのもあってか、いまいち手ごたえを感じられない結果となりました。母集団の形成については来期も継続課題としたいと思います。
育成体制の構築については新入社員への基礎知識の習得を促すべく、月1での研修は行うようにはなりましたが、体系的か?と言われると何とも言い難いところだと思います。。
今後中長期の課題を見据えると、いかにして若手の育成を促す体制を構築できるかがより求められてくるはずだと思いますので、どういった形がよいか来期も継続課題としつつ取り組んでいきたいと思います。

③経理財務体制の強化-コスト削減&業務削減-→60%
コスト削減については定期的なチェック体制や無駄な経費の抽出、相見積もり徹底は出来つつあるものの、
大幅なコスト削減には至っておらず、まだまだ志半ばといったところかと思います。引き続き、定期的なチェック体制の強化と無駄な経費の抽出、相見積もり徹底に取り組んでいけたらなと。
一方、業務削減については、法人カードによる経費精算の効率化、ペーパーレス、印紙の後払い方式の導入、アマゾンビジネス、出張予約サービスなどいろいろと試験的に導入しました。
全てが効果的とは決して言えないですし、インパクトのある取り組みだったかといえば、正直、そこまで効果のあった取り組みとは言い難いかもしれませんが、少しは負担軽減にはつながったのではないか・・と思います。まだまだやるべきこと、取り組みべきことはあると思うので、課題解決案を探索しつつ、引き続き継続課題として取り組んでいけたらと思います。

④マネジメントスキルの獲得と強化→30%
現状、個人プレーヤー気質から抜け出せておらず、人を動かす力が欠けている・・と実感することがまだまだ多いです。1on1ミーティングの実施や目標管理も行いましたが、取り組んではいるものの、何か腑に落ちない点、至らない点を自分自身で感じてしまっているところがあります。。
きっと相手にも伝わっていると思います。。
このマネジメントスキルの獲得、強化は先に上げた目標を遂行する上で最も求められる部分でもありますので、引き続き、個々人の性格や特徴をつかみ、より動いてもらうためにどういうアプローチをとるべきか試行錯誤していけたらと思います。

⑤継続的な知識の獲得と実践→→70%
書籍については、マネジメント、採用、予実管理、経営計画、M&A、コスト削減、与信管理。労務管理、賃金体系、人事制度、年金などを幅広く読むことが出来たと思います。なんだかんだで50冊程度を読めましたので、ほぼ目標達成といっても差し支えないのではないかと思います。本で得た知識を実務に活かすことも出来ましたし、自己鍛錬の一年だったかなと。
一方で、セミナーなどの座学はほぼ出席できませんでした。自習等で抑えられている方かとは思いますが、引き続き総務経理、労務関連、経営関連の雑誌を定期的に購読していきたいと思います。また、関連するセミナーなどにも積極的に出席したいと思います。

最後に、会計税務の学習(退職給付、税効果、株価評価、M&A、グループ会計税務、消費税、インボイス等)についてですが、日によってばらつきはあるものの、1日1時間程度は喫茶店で学習時間は儲けられたので、
まずまず継続的な知識の獲得と実践が出来た1年だったのではないかと思います。

⑥健康管理→120%
今年はレコーディングダイエット×糖質制限×筋トレに励みましたが、-20kgと大幅体重減となりました。食事制限と筋トレ(腹筋、スクワット、ラットマシン、レッグプレス等)にしっかり取り組めた一年だったと思います。有言実行以上の成果を出せました!

⑦フルマラソン完走→100%
定期的な筋トレ&糖質制限に取り組んだことで、体重を大幅に落としたこともあったことと、トレーニングに励んだこともあって、各種大会に参加しつつ、最終的な目標でもあったフルマラソン完走もでき、有言実行の一年だったと思います。

⑧プライベートの充実→??
個人的な良い出会いはありませんでしたが、温泉巡りに、トレーニングに、充実した一年だったと思います。プライベートの余暇の過ごし方という意味ではまずまず楽しめたのかなと。

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2020税制改正であったらよいなと思う税制

久しぶりですが、2020年の税制改正であったらよいのではと思う税制をなんとなしに羅列してみます。

  • 生産性向上設備投資促進税制改訂案
  • H29.3月に終了となった税制ですが、要件等複雑ではあるものの、”建物を即時償却出来る”など、非常に画期的な税制でした。この税制は私のいる地方(ど田舎)の経営者にも非常に受けがよく、設備投資に二の足を踏んでいる企業や建物の老朽化に伴う移転などを検討している企業にとっては非常に活用しがいのある税制でした。本税制案件の提案で、多額の設備投資を促せたことは非常にやりがいを感じましたし、私のいるド田舎でもとにかく受けが良かった記憶しかなかったです。
    ・・と同時に、当たり前と思う方もいるかもしれませんが、経営者にとって、”設備投資”がいかに判断し難いかを痛感した案件でもありました。とりわけ大規模な設備投資は中長期にわたって、BSPLに影響を及ぼす故に判断に迷う経営者が多いのだと思います。その点、本税制を適用することで、会計上、単年で即時償却でき、”経費感覚で多額の設備投資を行える”というのは非常に活気でしたし、経営者のニーズを満たす税制だったのかなと思います。
    現在でも似て非なる税制(中小企業経営強化税制)はあるものの、今一度、消費税10%増税後の景気対策として、”建物を即時償却できる”税制を再度期間限定で設けるべきと個人的に思っています。
    一時的に大幅に減税とはなるものの、民間の設備投資に促すには最も効果のある税制なのではないかと思っております。今後の民間投資を後押しする意味でも、設備投資を喚起するようなドラスティックな税制、事業承継をより促すor組織再編を柔軟にするなどは税制の支援がより求められる項目だと思います。

  • 所得拡大促進税制改訂案
  • 本年より改訂となり、非常にシンプルな税制となりました。以前よりも簡易的に試算できるようになり、特に不満はありませんし、今でも十分という意見もあるかと思いますが、中小企業向けにはもう少しメリットがあってもよいのかな・・という気もします。やはり地方の企業経営者というのは、賃上げには慎重だったり、関心のない方が非常に多く、もう少し税額控除の幅が大きかったり、単年ではなく、複数年に効果があるなどもうちょっとドラスティックな税制でなければ積極的に活用する企業は限られるだろうな・・・と思います。今でもとても画期的な税制だとは個人的に思っていますが・・。
    本年から”教育訓練費の上乗せ案件”なども追加されましたが、地方では適用になっていることはまずありません。何故かというと、単純に教育訓練に経費をかける企業が非常に少ないからなんですね・・。
    悲しいことですがこれが地方の現実です。現在でも十分画期的かと思いますが、今一度更なる制度改正を求めます!

  • 軽減税率の廃止
  • これから始まる案件ではありますが、年々、消費税区分の処理が複雑になってきており、事務処理の負担がます印象しかありません。国税庁の軽減税率のQ&Aを見るたびに、軽減税率の必要性を感じませんし、事務処理負担の増す制度を何故導入するのか心底理解できません。もちろん、国民の負担をやわらげる意図があることは重々承知しておりますが・・。
    人口減による事務処理の合理化をより進める意味でもシンプルな設計であるべきと考えます。

  • 交際費課税の廃止もしくは限度額の拡大
  • 軽減税率導入による外食業界の悪影響が大きいことと(個人消費の落ち込み可能性大)、法人接待増による民間消費を促す為に交際費課税の廃止もしくは限度額の拡大を提案します。
    過大な接待が横行する可能性も大いにありますが、法人の場合、消費税は預かりでしかないわけで、幅広い業界にて民間の消費を促す効果が大いにあると思いますし、期間限定でもいいので一度実験的にぜひやってほしいなと。

    以上、引き続き思いつき次第追記していきます!

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    2019年の抱負

    Happy New Year!!!

    謹んで新年のご挨拶を申し上げます。
    2018年は種まき種まきの一年でした。
    まだまだ種まきは終わっておりませんが、大分形が整ってきたのではないかと思います。まだまだ種まき中ではありますが、2019年は”試行錯誤×実践実践”な一年にしたいと思います!

    ①仕組みを作る
    具体的には口外できませんが、今までの仕組みを壊し、新たな仕組みを作る作業に忙殺する日々となりそうです。外部の力も借りつつ、納得感のあるよい仕組みを構築したいと思います。
    ざっくりしてますが、一番難易度も高いですし、骨が折れる案件です。。しっかり勉強した上で、どういった仕組みが組織にとってベストかを意識して取り組んでいきたいと思います。

    ②新卒採用と育成体制の構築
    採用業務については、中途採用はハローワーク、有料求人広告、indeedなど様々な手段を行った結果、まずまずの手ごたえを感じているのですが、新卒は全く持って厳しい結果が続いています。よって、昨年に引き続き、“新卒採用における効果的な採用手法の抽出”が目標となります。
    具体的には、インターン、大学職員などのキーマンとの接触強化、人間関係強化に取り組みたいと思っています。併せて、昨年行った取り組みをブラッシュアップして、今一度、”各自手順の明確化と様々な採用手法へのトライ→PDCA”を行おうと思っています。

    また、ここ数年年次の若いスタッフが増えてきたこともあり、会社として“育成体系を構築する必要がある”と感じています。既に手を付けている項目ではありますが、どういった内容が組織にあっているか、個々人の資質向上につながるかを吟味して取り組みたいと思います。

    ③経理財務体制の強化-コスト削減&業務削減-
    経理処理などの適正化、チェック体制については大分整理されてきたと思いますが、コスト削減については手付かず状態となっており、ないがしろになっているのが現状です。
    正直言うと、これ以上大幅なコスト削減は見込めないとは思いますが、現状日々の事務処理に追われており、本当に必要な経費であるかどうか?といった判断はできておらず、社内業務として“必要な経費かどうかの判断”を定期的に行う必要があると思っています。
    具体的には、主契約の定期的な見直し、新中古、ネット等取引手法の見直し、間接経費の3社見積もりの徹底、日々の経理チェックから無駄な経費の抽出を行いたいと思います。

    今年は上記に加えて、“作業効率化による経費削減出来るところはないか?”を日々意識して取り組みたいと思います。具体的に言うと、経理処理、経費精算、事務処理の効率化。コミュニケーションの活性化への取り組みなど、数字としては表れにくいが、無駄な作業について見直していきたいと思います。

    ④マネジメントスキルの獲得と強化
    一昨年、昨年同様の課題となります。どうしても個人プレーヤー気質から抜け出せていないこともあり、人を動かす力が欠けている・・と実感することが多いです。もっというと人に対する厳しさや温かさが欠けている・・・と思っています。
    このマネジメントスキルの獲得、強化は先に上げた目標を遂行する上で最も求められる部分でもありますので、引き続き、定期的な1on1ミーティング、進捗確認を通して、個々人の性格や特徴をつかみ、より動いてもらうために、どういうアプローチをとるべきか試行錯誤していけたらと思います。

    ⑤継続的な知識の獲得と実践
    書籍については、マネジメント、採用、予実管理、経営計画、M&A、コスト削減、与信管理。労務管理、賃金体系、人事制度、年金などを幅広く読んでいきたいと思います。昨年はなんだかんだで40冊程度を読めたので、今年は年間60冊程度を目標。本で得た知識を都度実務に活かすことを念頭に置きつつ、取り組みたいと思います。
    その他、引き続き総務経理、労務関連、経営関連の雑誌を定期的に購読していきたいと思います。また、関連するセミナーなどにも積極的に出席したいと思います。

    それと今年は今一度、会計税務(退職給付、税効果、株価評価、M&A、グループ会計税務、消費税、インボイス等)を今一度じっくり勉強しようかなと。こちらは日々、喫茶に通うことで学習時間を強制的に確保していきたいと思います(1日1時間程度)。

    ⑥健康管理
    今年はレコーディングダイエット×糖質制限×筋トレに励み、-10kg超の減量に取り組みたいと思います!
    とにかく私の場合は糖質制限&炭水化物をとらないことが最重要(笑)。しっかり食事を制限しつつ、筋トレ(腹筋、スクワット、ラットマシン、レッグプレス等)に取り組み、基礎代謝と食生活の改善に取り組みます。

    ⑦フルマラソン完走
    定期的な筋トレ&糖質制限に取り組むことで、10㎏超体重を落とし、昨年同様ランニングスクールに参加しつつ、土日祝日を中心に強度のあるトレーニングに励みます(10~20km外ラン)。また、マラソンやトレランなど各種大会にも参加します。

    ⑧プライベートの充実
    昨年は温泉巡りしたりと自分で言うのもなんですが、比較的プライベートが充実していたように思います。引き続き、余暇をただだらだら過ごすことなく、積極的に日々動き回りたいと思います。その結果が巡り巡って、よい出会いがあれば・・と思います。
    以上、大小さまざまな目標を掲げましたが、定期的に進捗確認することで、確実に実行するべく動きまくる一年にしたいと思います!

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    2018年の振り返り

    Happy new year 2018!

    しばらくぶりですが、2018年を振り返ります!

    ①与信管理体制の強化と事後対応の明確化→70%
    “事後対応の方針の明確化”を課題に掲げてましたが、法務対策のコミュニケーションアップは昨年よりかは増えており、これから進めるところです。顧問弁護士とのコミュニケーションもしっかりとれていますが、”事後対応の方針の明確化”とまでは至っておりません。
    とはいえ、事前調査やリスク管理の情報集約、リスク判断の精度アップは問題なく出来ており、与信管理全般でみるとまずまず悪くはない結果だと思いますし、70%としました。

    ②総務関係強化-効果的な採用手法の抽出(新卒中途)、企業PR強化、残業対策-→50%
    採用については、新卒中途含め”効果的な採用手法の抽出”が目標でした。
    新卒については学内個別説明会や担当割り振りによる競争意識を持たせることなどを取り組みました。応募はまずまず来たのですが、結果は伴っておりません。
    また、競争意識を持たせる為に3名体制としましたが、役割分担にとどまったというか、あまり競争意識を持たせられませんでした。欲しい人材への訴求についてもできたかというと出来なかったと思います。よって、新卒採用についてはほぼ結果は出ませんでした。
    一方、中途採用については、各部店の求人票の内容の統一、求職メッセージの統一化、indeed,eightcardなど、ハローワークや有料求人広告もそうですが、様々な取り組みに着手しました。
    結果からいうと、売り手市場の中でも、応募は定期的にありましたし、若干名を採用できており、中途採用については100点満点といってもいい結果だと思います。とはいえ、もっと応募があって、もっといい人材は呼び込めると思いますので、満足せず引き続き取り組みたいと思います。

    企業PR強化については、SNSにおいて、社内研修、社内行事、採用PR、商品PR等を中心にアップしていきましたが、ネタ不足と担当者の怠慢もあり、停滞した結果となりました。担当者もあまり積極的に取り組んでおら
    ず、いまいちやりたいことが伝わってないような気がします。PR業務自体、効果のほどがわかりにくいというもあり、取り組む必要性を見いだせていない印象を受けました。

    残業対策については、非常に難しい案件ですが、残業時間の通知徹底などは出来ておりますが、対策面ではこれからです。

    ③経理財務体制の強化-コスト削減&PDCA-→70%
    コスト削減については、主契約の定期的な見直し、新中古、ネット等取引手法の見直し、間接経費の3社見積もりの徹底、日々の経理チェックから無駄な経費の抽出を行った結果、わずかではあるものの、コスト削減効果、コスト削減意欲はより高まったと感じます。
    ただ、現状、経理財務のみで判断している項目が大半であり、各部門の管理職への通知徹底することで、自主的にコスト削減意欲を促す体制にはまだまだ出来ておりません。

    ④規程のメンテナンス、刷新→100%

    ⑤マネジメントスキルの獲得と強化→50%
    今年は定期的な1on1ミーティングなどを通して、色々な思いをきき、人を動いてもらうためにどういうアプローチをとるべきか試行錯誤した毎日でしたが、改めて振り返った時に、マネジメントがしっかりできたかというと、やるべきことはあらかた手を付けている。人を動かすこと自体は出来ているとは思いますが、”気持ちよく、スピード感をもって、納得感のある人の動かし方”が出来たかというと、正直自信がありません。厳しさの欠如、遠慮をまだまだ感じます。

    ⑥中計のPDCA→50%
    多くは語りませんが、ある程度取り組み項目自体は出来てはいるものの、スピード感のなさ、担当者意識の欠如、また日々の業務の忙しさに流されている印象を受けます。

    ⑦継続的な知識の獲得と実践→50%
    書籍については、マネジメント、採用、PDCA、経営計画、M&A、コスト削減、与信管理。労務管理など様々読んだ年だったと思います。年間50冊程度を目標にしてましたが、結果は40数冊程度でした。
    雑誌類に関しては、定期的に購読までは至っておらず、インプットがやや足りなかった結果となりました。
    セミナーや学習時間については月によってばらつきあり、まだまだ物足りないレベルだと思います。

    ⑧健康管理、整理整頓、掃除→0%
    定期的なトレーニングは出来ているものの、ダイエット効果とまでは至りませんでした。また、昨年掲げた食事制限などもできておりませんでした。

    ⑨フルマラソン完走→0%
    トレイルやハーフマラソンなど完走は出来たものの、フルマラソンに耐えうる強度のあるトレーニングや食事制限が徹底できておらず、未達成です。

    ⑩プライベートの充実→70%
    今年は温泉巡りやランニングスクールなど様々な積極的に動けた方かなと思います。うまくいかないことも多々ありましたが、何だか今年1年は社外メンバーなどと色々お会いさせていただき、刺激も受けましたし、楽しかった日々が多かった気がします。休日や余暇の過ごし方、趣味らしい趣味が出来てよかったかなと。

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    数字は踊る!

    Accounting ..

    仕事柄、数字を扱う仕事をしてるのだけれど、常に意識していることとして、貸借対照表、損益計算書において、”インパクトのある物事に目を付けて意思決定すること”に取り組むことが最重要課題だと考えている。
    数字屋なので、どうしてもコスト削減やわかりやすい経費削減に走りがちなのだけど、冷静に全体を見据えて考えると、大概コストインパクトのある項目は左程ないことに気づくわけではある。
    あるとしたら、不採算事業の精算だったり、税務テクニックによるコスト削減程度である。
    それは全て手を付けた。
    では人件費はどうか?手を付けると最も効果的ではあるけど、麻薬のようなもので、中長期で悪い方向に向かうこともあるので、緊急事態以外は手を付けるべきではないと個人的には思っている。
    さて、そこからが問題である。個人的にはコスト削減はやりようによってはまだある程度は可能だと認識しているが、大してコストインパクトはあるわけではない。せいぜい売り上げの0.01~0.1%の世界である。

    であるならば、やはり”売上粗利の構造を変えること”に注力するべきと考える。
    ただ全部が全部そうではないけど、何故かわからないけど、”売上粗利の構造を変えること”に挑む人、会社は何故か少ない。
    なんでかわからないけど、色々な人に話を聞くたびに、不思議だな・・と思うのだけど、”売上粗利の構造を変えること”に挑む人、会社は非常に少ない。
    確かに、それは単なるコスト削減と違って、簡単ではないし、いえば効果が明確に出る話では決してない。
    血を流しながら、試行錯誤して、あーだこーだ結果を見つつ、PDCAを繰り返さないと何が肝かは見えてこない。
    非常に困難だし、手間がかかる仕事なわけで、答えは簡単に見つからない。
    でも、最もコストインパクトが強い項目ではあることが誰もがわかっているはずなのに、手を付ける人は何故か非常に少ないんだよね。。

    何が正解かわからないし、現状は失敗だらけだけど、血を流しながらでも、這いつくばっても結果を出すことに拘りたいし、それが今の自分に求められていることなのかなと思う。
    今年一年に泥にまみれて、他人に笑われようが頑張りたいです。てか、頑張りますよ!

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    平成29年度税制大綱についての所感

    Taxes

    平成29年度税制大綱について、さらっとですが所感。
    詳細については、財務省の税制情報にてご確認下さい。

    ①個人所得課税

  • 配偶者控除&配偶者特別控除の見直し
  • 積立NISAの設立
  • 個人所得課税については、配偶者控除の見直しが大きなトピックと言えそうです。
    具体的には、配偶者控除の適用対象を給与収入150万円(所得金額85万円)に引き上げ。配偶者の給与収入が201万円以上となると、配偶者特別控除の対象外となるとのこと。
    合わせて納税者本人に所得制限を導入。給与収入1,120万円以上から控除額を低減。給与収入1,220万円で控除対象外となるようです。
    給与収入103万円→150万円ですから、年間で50万円程度、月間で4万円程度、収入がアップしても配偶者控除の適用となるとのことで、一か月で50時間超くらいは主婦層等のパート、アルバイトの活用がよりできるようになるということで、パート、アルバイトなどの労働意欲がより増すのではないかと。
    正社員が大半な組織ではあまり影響はありませんが、労働集約的で且つパート、アルバイトの比率が多いところは人手不足の解消とまではいかないかもしれませんが、それなりにプラスの影響があるのではないかと思います。
    個人的にはもう少しドラスティックに変えてもよいのではないかとも思うのですが、老年世代は専業主婦が多いようですし、影響みつつ少しずつ変えていくしかないのかなと。
    いずれにせよ人口が縮小していく一途を辿ることと共働きが一般的になってきている昨今では、配偶者控除の廃止はどこかの時点で提言しないといけないような気はします。
    それはそれで専業主婦層から反発はありそうですが、国家全体を考えたら、どこかの時点でやるべきなのかなと。
    積立NISAについては、若年層や夫婦等の株式投資をより進めるという目的で設けた制度と言えそうです。
    具体的には、非課税期間が20年、年間投資上限額が40万円ということで(上限はも少しアップしてもよいかな・・)、内容からも貯蓄→投資への分配をより促す為の仕組みと言えそうです。
    株式の知識があまりない人、株式投資に時間をさけることの出来ない人向けの非課税制度と言えそうです。
    ニーズはあると思うので、そこそこ受けそうな気はしますね。
    唯一、惜しいなと思うところは、現行のNISAと選択適用というところ。
    貯蓄→投資への分配を促すという意味では、あえて制限を設ける必要はないのかなと。
    短期、長期投資を併用して進めたいという人もいるでしょうしね。

    ②資産課税

  • 事情承継税制の見直し
  • 償却資産に係る特例措置の追加
  • 居住用高層建築物に係る課税の見直し
  • 事業承継税制については、相続時精算課税制度との併用を認めるとのことですが、
    はっきり言ってこの制度は制約が大きいこともあって、非常に使い勝手が悪いです。
    企業経営を行うにあたって、5年間も制約を受けなければいけないというのは、ちょっと厳しすぎますし、会社の状況によっては事業承継者が抜本的な改革を行わなければいけないということも十分ありえるはずです。今回、相続時精算課税制度との併用を認めることでいくらかリスクは軽減されますが、ここ最近の廃業数が増えていることも踏まえると、一族承継拘らず、内部昇格、外部承継をより柔軟にすすめやすくする制度が求められているように思います。事業承継税制についてはよりよい税制案を示してほしいです。でないと地方はより一層疲弊してしまいます。。
    居住用高層建築物に係る課税の見直しについては、所謂タワマン節税対策ですね。
    取りたてて述べることはないですが、とりあえず、見直しは必要だったのかなと。

    ③法人課税

  • 研究開発税制の見直し
  • 所得拡大促進税制の見直し
  • コーポレートガバナンス・事業再編の環境整備
  • 中小の優遇税制の厳格化
  • 中堅・中小企業の支援
  • 法人課税については、大きなトピックとしては、中小の優遇税制の厳格化とそれに伴った、中小企業向けの税制の拡充でしょうかね。
    具体的には、今まで税務上の大会社と中小会社との区分が資本金ベースだったものが、3か年の平均所得金額が15億円以上の会社については、資本金が1億円以下であっても中小優遇税制の適用対象外とする制度を設けるとのこと。
    ここ数年、節税目的の減資が増えていたこともあって、資本金ベースでの判断基準を見直すべきとの話は至る所で出ておりましたが、遂に見直しがなされたのかなと。
    厳格化した上で、中小企業の優遇税制をより手厚くしようという方針ですから、非常に理にかなった取り組みではないかと思っています。
    中堅・中小企業の支援、優遇税制については、所得拡大促進税制の拡充(賃上げ2%以上で法人税額22%控除)、中核企業向け設備投資促進税制、中小企業投資促進税制の拡充等々。
    中核企業向け設備投資促進税制は詳細がわからないところはありますが、計画書が必要且つ総投資額2000万円以上の事業で機械・装置の取得額の4%の控除か40%の特別償却。建物や設備などは2%の控除か20%の特別償却が出来る税制とのこと。どこまで受けるかわかりませんが、地方会社の攻めの投資をよりしやすくする制度はあってよいのかなと思います。
    そういう意味では、今年3月末期限の生産性向上設備促進税制が一番使い勝手がよかったのですが・・・。
    また、中小企業都市促進税制の拡充については、全ての器具備品、建物付属設備を対象にするとのこと。より使い勝手がよくなって利用する会社が増えそうです。
    その他、法人課税については、”組織再編税制の見直し”ということで、スピンオフ(会社分割)を柔軟に出来るような制度を導入するとのこと。今までは事業を売却したとみなされることもあり、新会社の時価と帳簿上の価値との差額が譲渡益となり、事業を切り出した法人に課税される仕組みとなっていたが、今後は事業を切り出した企業の譲渡益、新会社の株式を受け取った既存株主ともに課税を繰り延べして、スピンオフができるようになるとのこと。
    ここ最近、会社分割など組織再編周りの案件が増えていることを踏まえると、組織再編周りの整備はより進めるべきと思います。目的は組織再編を柔軟にすることで、会社の活性化をしやすくするということですね。
    ついでいうと、国内外問わず、M&Aの活性化を進めるという意味で、のれんの償却をなくした方がよいのかなと・・・。国内に限っていうと、M&Aが事業拡大の一手段というよりかは事業承継の一案という側面も強くなってきつつあるようで、M&A周りの環境整備もより求められているように思います。
    まとめると、ここ数年間で劇的に国内の環境が変わるであろうことを踏まえると、
    法人課税の整備が最も重要になってくると思われます。
    これまで以上に企業活性化につながるような制度の導入を期待したいです。

    ④消費課税

  • 酒税改革
  • 車体課税の見直し
  • 仮想通貨の消費税非課税化
  • 消費課税については、取りたてて大きなトピックはありませんが(特定企業にとっては大きなトピックはあるでしょうがw)、一点気になるところと言えば、仮想通貨の非課税化ですかね。仮想通貨の仕組みについては正直詳しくありませんが、非課税化ということで、より流通されていくのかなと。今後の動きはしっかり把握していく必要はありそうです。

    全体的な感想をいうと、選挙後ということもあってか、昨年の税制大綱で先送りした案件に手を付けたのかなという印象。大きな一歩と言えそうです。日本は東京オリンピックまではよい流れで行きそうですが、その後はかなり厳しい業況が見込まれることもあり、より企業の活性化をすすめるべく抜本的な改革が必要になってくるような気がします。

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