第9地区

「第9地区」を鑑賞。
ジャンルでいうと、”社会派風SFドタバタコメディ”といった感じか。
物語の設定がB級っぽいというかチープ感で漂っており、その設定を面白いと感じるか否かで評価が分かれるのかなと。
個人的にはこの設定自体は嫌いじゃないので、楽しめたんだけれど。

まあなんだこういうB級っぽい映画って、そこそこあるはずだとは思うのだけれど、見終わった後に今まであまり見たことがない映画だなーという印象が強くて、なんでそう思ったかと考えてみるに、理由が2点あって、まず第1に、B級っぽい設定なんだけれど、ビジュアル面が妙に凝った作りになっていること。見ればわわかるのだけれど、要所要所で、VFXがふんだんに使われており(まあSFだからというのもあるけれど)、それこそラストの場面なんかはSF大作?と思ってしまうほどのかっこよい仕上がりになっており、妙に物語とビジュアル面とで落差があって、それがまた絶妙によいというか強い印象を受ける。
第2に、先に挙げた物語とビジュアル面との落差とも関係することでもあるのだけれど、とにかく物語の設定自体が面白おかしすぎて、急にバトルになったかと思うと、まともな話になったりと、話に脈絡があんまり感じられないというか、真面目なんだかふざけているんだか全くわからないアンバランスな感じが終始徹底されており、それがこの映画独特の売りというか味になっているのかなと。

そうそう、感想を書いている内にこの映画を表すのに一番しっくりくる表現を思いつきました。一言でいうと、「レベルE」っぽいです。ええ、あの最近絶賛休載中の富樫さんの漫画です(苦笑)。流石にレベルEよりも無茶苦茶だとは言い難いですが、物語も、登場する主人公たち(糞ゲスなところとか)も、どことなく「レベルE」っぽいです。なので、「レベルE」の作風が好きな方は楽しめるのではないかと思います。

第9地区 [DVD]

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