気配りのツボ

20~30分で読めます。流し読み&立ち読み推奨。
これといって目新しいものはないように思います。どこかで絶賛してあって、興味本位で読んでみたのですけど、個人的にはちょっと期待はずれな印象を受けました。まあ内容は至ってシンプルに作られていて、わかりやすいといえばわかりやすいかな。
とはいえ、気配り力0(汗)な僕にとっては気になる点もあったり。これが自然に出来れば苦労しないんですけど(笑)。習慣であったり、性格などはそう簡単には変えられないですからね。まあ、僕の場合は遠慮というか、ちょっと躊躇うというかね。。それにしても1200円という価格は正直どうかと思うが。 ということで、立ち読みついでの覚書。

お願いする
ありのままに話す
ありがとうメール
なるべく顔を出す
語尾にクエスチョン?
プレゼント上手

気くばりのツボ (Sanctuary books)

Read More

目の玉の日記

小林よしのりというと、今では「右翼」とカテゴライズする人がほとんどではないだろうか。
それもこれもかの有名な「ゴーマニズム宣言」の影響だろう。
今では全く読まなくなってしまったのだけど、個人的にはあれはあれで読む価値は大いにあると思う。まあ、全肯定とはいかないけどね。
話がそれた。本書は白内障にかかってしまった小林よしのりが描く実録闘病日記であり、ゴーマニズムのそれとはジャンルが全く異なる。つまりはギャグ漫画だ。漫画家という職業柄、目は何よりも重要なものであり、闘病日記の中でもかなりその点については触れ、失明への恐怖を終始触れており、揺れ動く心境が読み取れる。だが、しかしだ!本書は真っ当なギャグ漫画だ(ここ大事ww)。
読んでて気持ちが塞ぐといった心境になることはありえないので、気分転換に読んでみるのもいいかもしれない。意外や意外、年配の方に好評な気もする。
*若い人は自分の体など気にもしないからね。というわけで、結構面白いです。
小林よしのりはこれからも様々な病気にぜひ!かかって「闘病漫画」という新たなジャンルを切り開くべきなのではないかなどと個人的に思った次第。

小林よしのり 目の玉日記

Read More

山月記

「山月記」は教科書で読みましたが、その他の、「弟子」「名人伝」「李陵」は未読でしたねー。
感想としては、やはり「山月記」は心に響くなーと思います。以下、長すぎるかもですが引用。

何故こんな運命になったか判らぬと、先刻は言ったが、しかし、考えようによれば、思い当たることが全然ないでもない。

人間であったとき、己は努めて人との交わりを避けた。人々は己を倨傲、尊大だといった。
実は、それがほとんど羞恥心に近いものであることを、知らなかった。もちろん、かっての郷党の鬼才といわれた自分に、自尊心がなかったとは言わない。しかし、それは臆病な自尊心とでもいうべきものであった。己は詩によって名を成そうと思いながらも、進んで師についたり、求めて詩友と交わって切磋琢磨に努めたりすることをしなかった。かといって、また、己の俗物の間に伍することも潔しとしなかった。
ともに、わが臆病な自尊心と、尊大な羞恥心の所為である。己の珠に非ざることを惧れるがゆえに、あえて刻苦して磨こうともせず、また、己の珠なるべきを半ば信ずるがゆえに、碌々として瓦に伍することもできなかった。己はしだいに世と離れ、人と遠ざかり、憤悶と慙恚とによってますます己の内なる臆病な自尊心を飼いふとらせる結果になった。

人間は誰でも猛獣使いであり、その猛獣に当たるのが、各人の性情だという。己の場合、この尊大な羞恥心が猛獣だった。虎だったのだ。これが己を損ない、妻子を苦しめ、友人を傷つけ、果ては、己の外形をかくのごとく、内心にふさわしいものに変えてしまったのだ。。

ちょっとあれな考え方もしれないですが、「山月記」を読む度に、果たして、僕は「人間」として相応しい生き物なんだろうか?なんて思ってしまいます。

僕の人生(20ちょっとですが)を客観的に振り返ってみると、李徴まではいかないとは思いますが(わかりませんが)、しかしながら、李徴と似たような思考、行動を取っていたような部分が少なからずあると思います。これは間違いないです。もちろん、僕が鬼才だった!なんて言うつもりはなくて、ただ、只管、自己を客観的に見つめることができず、李徴と同じく、誰かに進んで学んだり、切磋琢磨せず、また、かといって、遊びもそれほどしなかった。つまり、僕はこの5年間で、得れたかもしれない代物をみすみす失ってしまったのだと思います。

ひとつは「学」。そして、もうひとつは「社交」。

二つを得られる人はそう多くはいないかもしれないけど、ただ、たいていの人はどちらか一つは得ていると思います。もちろん、こういった思考や行動をとりがちになってしまった要因はいくつかあるにはあるのですけど(一応は理解してるつもりですが、客観的に受け止められなかったのかなと・・・)、しかしながら、結局は己次第でどうとでもなれたわけで、ただ、今は只管自己を受け止めるしかないのだと思います。
「人間」であれば、恋も造作なく出来たでしょうし、ポップミュージックが糞だと批判せずに、遊びも楽しめたことでしょう。

李陵・山月記 (新潮文庫)

Read More

偏愛マップ―ビックリするくらい人間関係がうまくいく本

コミュニケーションとしての偏愛マップを事例を用いて解説した本になります。
実際にやったことはまだないけど、感覚として確かに偏愛しているものが同じあるいは近い人とは話が合ったり仲良くはなりやすいのかなと思う。
「会話」は相手とのキャッチボールで成り立つものなので、網羅的に示すとか披露するのには基本的に向かなく、深く偏愛するものを話しあうまではどうしても時間がかかってしまう。
一方、偏愛マップの場合は個人のコミュニケーションスキルに依存することがなく、網羅的に一瞥してわかりやすく表現できるのかなと。そういう風に考えると、会話が必ずしも万能ではないことに気付く。その時の気分や雰囲気に左右されやすいと言うか、個人の関心度によっても受け取り方が大きく異なるというか。
時に会話で進めるのでなく、紙や何かに記して表現するという手段が有効であるということは認識しておくべき事かもしれない。

偏愛マップ―ビックリするくらい人間関係がうまくいく本 (新潮文庫)

Read More

龍時

本格派のサッカー小説。01-02は下部組織→トップへの軌跡を中心に、02-03はトップリーグでの連戦模様を中心に描いている。基本的にサッカーに興味がある人なら楽しめると思う。
+実際にサッカー経験者(経験が濃いものであればあるほど)なら、自分に置き換えて読み込むことも可能かもしれない。
残念ながら、僕はサッカー部に所属していたわけではないので詳細な試合風景についての記述にのめりこめたかといえば、正直、そうでもない。
寧ろ、途中途中のスペインリーグの過去の話などのウンチク話なんかの方が興味津々だったような気もする。…とはいいつつも、読むことがきついというわけではなく、全体的によく出来たスポーツ小説だとは思う。
特に01-02の下部組織→トップ昇格での強烈なまでの競争意識、普通の10代では経験し得ない壮絶な環境、そして、そこでの主人公の悩みであったり、人間模様の描き方は素晴らしいの一言。
およそ、僕のような平凡な人間では経験し得ないような世界だなと溜息が出る次第だ。  
そういえば、サッカー解説者の風間さんが何かの雑誌で「スポーツの世界はドラゴンボールのようなものだ」と語っているのを見かけた事がある。その先が永遠じゃないかと錯覚するほどに、ステップアップする度に、必ずその上をいく人がいる。「上には上がいる」を地でいく世界がスポーツなんだと説いていたような…。
僕がそれを100%理解できてるかといえば大いに疑問だけれど、確かにそうだと思う。
常に競争。常に孫悟空のように勝たなければならない。勝利できない奴は去るのみ。
過酷な競争社会だ。01-02、02-03ともにそういったスポーツの厳しさを描いた作品でもあるわけで…。
我々凡人はそういった厳しい競争を潜り抜けた末の「栄光」に辿り着けない代わりに「娯楽」としてスポーツを捉える、嗜むことが許されているのかもしれないなとも思った。それにしても、サッカーでも野球でもバスケでもなんでもいいのだけども、この世で一番というのはどんな気分なんだろうか?

龍時 01-02 文春文庫
龍時 01-02 文春文庫
posted with amazlet at 14.11.02
野沢 尚
文藝春秋
売り上げランキング: 257,974
龍時02‐03 (文春文庫)
龍時02‐03 (文春文庫)
posted with amazlet at 14.11.02
野沢 尚
文藝春秋
売り上げランキング: 201,310
龍時 03‐04 (文春文庫)
龍時 03‐04 (文春文庫)
posted with amazlet at 14.11.02
野沢 尚
文藝春秋
売り上げランキング: 157,904

Read More

プロ論2

所謂、自己啓発ちっくな本。その道の最先端を突っ走るプロによるメッセージがずらり。
各々のエピソードのボリューム自体はそこまで多くは無く、非常にコンパクトにまとめられている印象が強い。なので、比較的気楽に読めるのではないかと思う(時間で言えば一時間もかからないかな?)。
読んでて強く感じたのは、全く分野が異なる人のインタビューを集めたはずなのに信じられないくらいに共通項があるということか。もしかしたら、単なる焼き直しの作品を集めただけなのでは?と勘違いする人もいるかもしれない。だけども、それは間違いであって、その共通項こそが最も本書で伝えたいことなのではないかと個人的にかんぐってみた。もちろん、各々の発っする言葉のニュアンスや意図は微妙に異なっているはずなので、一概にはここが共通している!とは簡単には結論づけはできないけどね。。
何はともわれ、典型的な自己啓発本なのでモチベ落下中な人にとってはオススメかもしれないです。
でも、立ち読みでも十分間に合います (笑)。←営業妨害中

プロ論。2

Read More

かもめのジョナサン

何でも海外で絶賛された本だそうで、ヒッピーのバイブルだったそうな。
そのせいか、日本人の僕は少し違和感を覚えた。ただ、確かに本書には人に訴える何かがあるとは思う。
一般のかもめのように餌を求めのうのうと生きていくか、それともかもめのジョナサンのように、鳥として、最も速く飛ぶことを追い求めるか―多くの人がきっとかもめの話としてではなく、自身を投影させて、自分の人生はどうか?―と思ったのではないだろうか。
ただ、実際にはそんな単純ではないし、ひとつをとり、他全てを捨てていくなどなかなか出来ないだろう。
また、解説の五木寛之さんが述べているように、「食」がそんなに卑下する存在だといえるのかといった疑問もある。ともわれ、吹っ切れない何か、もやもや感を抱いている人にとってはいい刺激になるかもしれない。

かもめのジョナサン (新潮文庫 ハ 9-1)

Read More