バタフライエフェクト

「バタフライエフェクト」を鑑賞。
“もしもあの時こうしてたら・・・”をネタにした古典的SF映画。主人公、エヴァンは幼少期に記憶が失われてしまうという記憶障害に悩まされいた。その為に小さい頃から忘れないようにとノートに一日の行動メモをとっていた。そんなエヴァンだが成長するにつれて、徐々に記憶がなくなるといった障害はなくなっていた・・が、ある時、ノートを手にとって見ると、失われていたはずの記憶を取り戻すことができるようになっていたことに気づく。だが、それは単純に”記憶を取り戻す”だけではなかった。実際には、失われた記憶を取り戻すのではなく、”実際に起きた記憶を抹消して、その時点から再びやり直すことが出来る。”いうなれば、彼は時を自由自在に操れるようになっていたのである。

もしもあなたが仮に時を自由自在に操れるとしたらどうするだろう?恐らく”何かしらがきっかけとなって、うまくいかなくなった”時点に戻って、”行動選択を変える”ことで今よりもハッピーな道を歩むようにするのではないだろうか?主人公、エヴァンもその一人で、記憶を再構築できることに気づいた彼は、周囲の誰もが幸せな道を歩んでいくように画策する・・・。それは苦難の始まりでもあったのだが・・・。

映画の設定もストーリーも極めて漫画的、SF的要素が強く、単純この上ない話なんだけれど、きっちりとまとまってはいるので気軽に楽しめる作品ではないかと。ただ、ちょっとわかりにくさはあるかもしれないかな。記憶を失うことと、再構築することが何故つながるのかが個人的に腑に落ちなかったり、冒頭とラストに一貫性がなかったり(これはやむをえない事情があったみたいですが・・)。それ以外に関しては、非常によく出来た作品だと思います。オススメ!

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第9地区

「第9地区」を鑑賞。
ジャンルでいうと、”社会派風SFドタバタコメディ”といった感じか。
物語の設定がB級っぽいというかチープ感で漂っており、その設定を面白いと感じるか否かで評価が分かれるのかなと。
個人的にはこの設定自体は嫌いじゃないので、楽しめたんだけれど。

まあなんだこういうB級っぽい映画って、そこそこあるはずだとは思うのだけれど、見終わった後に今まであまり見たことがない映画だなーという印象が強くて、なんでそう思ったかと考えてみるに、理由が2点あって、まず第1に、B級っぽい設定なんだけれど、ビジュアル面が妙に凝った作りになっていること。見ればわわかるのだけれど、要所要所で、VFXがふんだんに使われており(まあSFだからというのもあるけれど)、それこそラストの場面なんかはSF大作?と思ってしまうほどのかっこよい仕上がりになっており、妙に物語とビジュアル面とで落差があって、それがまた絶妙によいというか強い印象を受ける。
第2に、先に挙げた物語とビジュアル面との落差とも関係することでもあるのだけれど、とにかく物語の設定自体が面白おかしすぎて、急にバトルになったかと思うと、まともな話になったりと、話に脈絡があんまり感じられないというか、真面目なんだかふざけているんだか全くわからないアンバランスな感じが終始徹底されており、それがこの映画独特の売りというか味になっているのかなと。

そうそう、感想を書いている内にこの映画を表すのに一番しっくりくる表現を思いつきました。一言でいうと、「レベルE」っぽいです。ええ、あの最近絶賛休載中の富樫さんの漫画です(苦笑)。流石にレベルEよりも無茶苦茶だとは言い難いですが、物語も、登場する主人公たち(糞ゲスなところとか)も、どことなく「レベルE」っぽいです。なので、「レベルE」の作風が好きな方は楽しめるのではないかと思います。

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500日のサマー

「500日のサマー」を鑑賞。
アメリカ映画らしいハッピーラブストーリー的なものかな?と勝手に思っていたのですが、予想と違って、青いというか苦々しさというか甘酢っぱさで一杯な青春映画で、個人的にやられました。。物語も音楽も文句なし。素晴らしいです。途中、やたらバックミュージックの使い方とか見せ方がやけにうまいなー・・と思っていたのですが、後で調べたみたら、監督さんが元々ミュージックビデオの監督だったそうで、そっちのプロだったんだなと。ミュージックビデオの監督から映画監督というと、個人的にはミシェルゴンドリーのようなスーパー奇天烈な監督ぐらいしか思いつきませんが、ゴンドリーと比べると、物語もきっちり構築できてるかなーと。ま、ゴンドリーの場合は元々の映画の設定がおかしなものばかりなので、必然的に物語の必要性が薄いといえるかもしれませんが。。

それはさておき、本当に素晴らしい映画です。個人的には主人公のトムのとある場面(会社の打ち合わせにて)での独白が胸につきささりました。これは言ってしまうとネタバレになってしまうので書きませんが、もう本当にその通りだよなと。設定では、トムは恋愛に関して理想というかこうあるべきみたいな幻想を抱いていているのに対して、ガールフレンドのサマーは色々経験してきたせいかやたらと覚めた恋愛観で、極めて現実主義者となっていますが、トムはその通りだと思いますが、サマーはちょっと違うような気もします。××のきっかけが映画では明確に描かれていませんが、サマーには何かしらはっきりとした理由があるのではないかなと個人的には思いました。そういう見せ方をしていたように思いますし。。まあ、多くの男性にとっては理解不可能な理由だろうとは思いますが・・苦笑。そういう意味で、オチも含めて終始男性目線でのラブストーリーな映画といえるのではないかと思います。オススメ!

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映画 クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶモーレツ!オトナ帝国の逆襲

毎年、子供に見せたくないTV番組としてランキング上位に位置する「クレヨンしんちゃん」。本作品もそういった低評価を受ける要因といえそうな、低俗、下品、くだらないシーンは当然そこかしこにちりばめられてはいるのですが、正直、それはどうでもよい話です(寧ろ笑って楽しむべき)。そこは重要じゃないのです。

何故か知らないが人は過去を懐かしむ。あのころ(子供のころ)はよかったと―

もちろん、そういった過去を懐かしむ行為自体は別段悪いわけではない。ただ、過去に戻ったり、改変は絶対に不可能だということを僕ら大人は強く認識する必要があるように思う。

そして、何よりも重要なことは、もうどうあがいたって今更変えることのできない「過去」ではなく、自分次第で如何様にもできるこれから=「未来」だということ。

作品中盤で流れるひろしの長い長い回想シーン。まだ結婚していない僕にはイマイチぴんとこない部分もあったけれども、何故か、なんだか、「ひろしみたいな人生を歩みたいというかひろしみたいな親になりたいなー」と思ってしまった自分が。

僕も後20年もすれば、足が臭くなってるのだろうか。。

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ボーイズ・ドント・クライ

長時間のバイトで疲れきって、くたくたな状態で見た映画。
翌日で延滞確定だったので仕方無く見た記憶があります(笑)。
なので、最初は眠くて眠くて仕方が無かったのですけど、途中からTVに釘付け状態に。
その当時の僕の状況も色々とアレ気なのも影響してか余計に感情移入して見てたような。本当に素晴らしい映画。見てない人は確実に人生損してます。ええ、これだけは断言できます。
あまりストーリーに触れると見てない人に迷惑になると思うので、僕個人と主人公とを比較した感想でも書きましょうか。ええとね。このヘタレ糞野郎が!!ボケッカスッ死ねよバーカ>僕orzいや、本当にそう感じるほど自分のヘタレ具合を痛感しましたね。
色々と賛否両論ある作品かもしれないですが、僕の人生においては外せない作品だと思います。

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SWEETSIXTEEN

自分が16歳の時って、どうだったかなあ?と胸に手を当ててみて考える。
やる気なかったなぁ。遅刻しまくってたなぁ。あまり人と交流をとらなかったなぁ。ちょっと盛りではあったなぁ。精神的に病んでたなぁ。学校サボリがちだったなぁ。授業寝てばかりだったなぁ。全く勉強しなかったなぁ。 思いつく限り挙げてみてこんなもんかな?
今思えば、物凄い不安定な状態だったような。まあ、16歳の時って、みんなそんなもんかな?もちろん、悩むところは人それぞれだろうけどね。

さて、書き出しから推測されたかもしれないが、SWEETSIXTEENの主人公リアムも同じように不安を抱えた一人だ。イギリスの過酷な労働者階級の環 境に生まれ育ち、一人悩み、決して周囲に寂しさを見せないで、強がって、仲間と馬鹿やって、、そんなどこにでもいるような少年だ。ただ、彼は人よりも愛されるという体験が欠けていた。
ずっと、ずっと、愛に飢えていたのだ―なぜって?長い間、母親と一緒に暮らしてないから。
実際は他にも理由は存在するのだ が。。それは見てのお楽しみということで。

話が少しそれた。ともかく、愛に飢えていた彼の胸には秘めたる思いがずっとあった。
それは”母親と一緒に、家族団らんな生活を送るということ” 寂しさから解放されたい、愛されたい―その思いを胸に彼はひたすら動く。
ありとあらゆる手段を使って、まい進し続ける。
果たしてリアムの行き着く先には何 が待ち受けるのか―
主演のマーティン・コムストンは全くの新人。
でも、演技力は新人じゃないね(笑)。ベテランの域といってもいいくらいにうまい。
特に感情表現。言葉に全く 頼ってなくて、全身から感じ取れる何かが一つ一つの動きにあるんだよね…なんと表現したらいいんだろう?魂の演技というか。。
とにかく、素晴らしい演技! ここ最近見た中ではトップクラスの評価。何回も見たいとは決して思わないけど、見たことを後悔する人はいないと思う。
出来れば、レンタルビデオじゃなくて 劇場で見たかったな…。

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